ミツバチの童話と絵本のコンクール

雨のふる日に

受賞並村 有華 様(京都府)

 「さぁて、そろそろ 雨があがるよ」
 どうくつに落ちる水てきが 切れはじめたのを見て、鼻の長いネズミが 言いました。
おひらきの 合図です。
皆は、木とあくしゅをして 別れをおしみました。
「なあに、すぐまた 雨がふるさ」
 木は わざと 明るくふるまいながら、大きな大きなトカゲと だきあいました。
木がトカゲとはなれた時、幹には あの生臭いにおいが たっぷりとしみこんでいました。

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