健康食品、化粧品、はちみつ・自然食品の山田養蜂場。「ひとりの人の健康」のために大切な自然からの贈り物をお届けいたします。
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町へついた 少年は ひろばににもつを おろして カバンからびんに つめた ハチミツを とりだし道ゆくひとに 声をかけた。
「さぁさ! ぼくは 蜂飼いマルク!
ミツバチの つくった あまくて おいしいハチミツは いかが?」
ひとびとは たちどまり マルクのほうへよってくる。
「はちみつ? なんだね それは?」
「きいた ことが ないね」
おやおや、この町のひとは ハチミツをしらないらしい。
「ミツバチが つくったって?」
「虫けらに そんなことが できるもんか」
ざわめく ひとびとに、マルクは 木箱のふたをとって なかを見せた。
木の わくに びっしり ミツバチが はりつきうごめいている。
「これが ミツバチの巣です。
このなかに、みつ が つまっていて……」
マルクが せつめいを はじめる。
しかし ひとびとは 巣を きみわるがってどんどん はなれて いって しまった。
「まいったなあ…」
マルクを なぐさめるようにいっぴきのハチが かたに とまった。
マルクが つぶやく。
「しかたない。
はじめてのものに であったとき、たいていのひとは なれるのに時間が かかるもんさ」
マルクはまた 木箱をせおって町のなかを あるきはじめた。
マルクは ずっと こうしてきたのだ。
ハチミツを たくさんのひとにたべてもらう ために。