ミツバチの童話と絵本のコンクール

蜂飼いマルク

受賞まうのすけ 様(北海道)

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ケーキ屋に やってきた マルク。
店の主人に ハチミツを すすめてみる。
ところが
「あまいものなら うちが いちばん!
わざわざ きみの ハチミツ とやらをもらう気は ありませんよ」

レストランに やってきた マルク。
店のコックは ハチミツを ひとくち味見してくれた。
ところが
「たしかに うまい。
だが 虫のつくったものなんてお客さまには だせないよ」

病院に やってきた マルク。
ハチミツは 体にもいいと、お医者さんにすすめてみる。
ところが、
「みんなが 健康になったら、わたしの 仕事が なりたたない。
いい めいわくだ」

こどもなら きっと あまいものがすきだろうと 思った マルク。
ちいさな女の子に ハチミツをスプーン いっぱい たべさせてみるととてもよろこんで、すぐに お母さんをつれてきた。
ところが、
「こんな ちいさな子に ハチをたべさせたんですって!?」
ちいさな 女の子は ハチミツといえなかったのだろう。

「ちぇっ なかなか うまく いかないなぁ ハチミツは こんなに おいしいのに」
日が かたむき 空がくらく なりはじめた。
大きな 木の 根もとに 木箱を おろしてひとやすみ。
今夜は どこで ねようか。
マルクは 木箱のなかの ミツバチたちのようすを みながら はなしかける。
「ごめんよ。 ひろい花畑に おいて あげられなくて」

そんな ようすを とおくの しげみからうかがっている 三人ぐみがいた。
おそろしい 盗賊だった。
「あのちび、やけに木箱を たいせつにしているな」
「きっと すごい宝物が はいってるにちがいねえ」
「よし わしらで いただこう」
盗賊たちは しげみから とびだしマルクの まえに たちふさがった。
「やい こぞう、その 木箱を こっちによこせ!」

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