ミツバチの童話と絵本のコンクール

ごめんなさい

受賞石井 圭子 様(千葉県)

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女の子がお気に入りの帽子をかぶってでかけました。
今日のお天気にぴったりの可愛いお花のついた帽子で、とても似合ってます。
帽子には一匹のみつばちが本物のお花と勘違いしてとまっていました。
突然、空からなにものかがサァーとおりてきて
大事な帽子を取っていってしまいました。
あのカラスではありませんか。
あまり突然のことなので、女の子もビックリするばかりです。

「だめだよぉ、返さなくちゃ 女の子に返さなくちゃブーン ブーン」
みつばちは必死に抗議しました。
相手はなんたってからだは 大きいし、頭もいいカラスなので、
とうてい勝ち目はないのですが、女の子のことを思うと逃げるわけにはいきません。
「いやだよーん、俺さまは、きれいな物や可愛い物が大好きなんだ。
欲しいものは絶対手にいれるんだ。」
カラスは得意そうに可愛い帽子をかぶってみつばちにみせびらかしていました。

「ぜんぜん似合わないよ、返したほうがいいよ、ブーン、ブーン」
みつばちはあきらめずにカラスのまわりを飛び回りました。
「うるさいチビみつばちめ、お前なんかあっというまに、ひとひねりだぞ」
おこったカラスがみつばちを追いかけていきました。
僕だけじゃとても勝ち目はない、皆のいる花畑へいこうと みつばちは飛び続けました。
「みんな、手をかしてくれ、助けてくれブーン、ブーン」と言いながら。

あちこちからあっというまに沢山のみつばちが集まってきました。
ブーンブーン、ブーンブーン、なんと、くまになったではありませんか。
ところで、ちょっと驚いただけでカラスは平気な顔をしていました。
「お前たちには恐い相手でも、俺さまは全然平気さ。
だってくまは飛べないだろ、ざんねんだね〜。」
う〜ん、くやしいけどカラスのいうとおりです。

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