『あくまくま』

パンプスさんは　絵かきです。
いつも　ぐにゃぐにゃ まかふしぎな絵をかいています。
「毎日　毎日　はたらきもせず　のんきに　わけのわからん　絵ばかり　かきおって!」
と　ガチガチ　もんくを言うものがいるだけで　だれも　ちかづくものはいませんでした。
それでも　パンプスさんはかまいませんでした。

ある日　町で一番えらそうな人がやってきて
「毎日　毎日　はたらきもせず　のんきに　へんてこな絵ばかり　かきおって。
そんなやつは　この町から　でていきたまえ！」
と　プンプンおこって
パンプスさんを　町から　おいだしてしまいました。

パンプスさんは あてもなく あるきつづけました。
そして　とうとう　つかれきって　その場にしゃがみこんでしまいました。
とっくに　ひはくれて　まんまるのお月さまが　ポッカリとうかんでいます。
あたりは　木々のおいしげるふかい森です。
「さてさて どうしたものかな…」