「ご、ごめんなさい…」
「ははは、あのはこが　きになるんじゃろ？」
「うん」
「はいってこんかね。わしはとしぞう」
「ぼく、けんた」

「これは　はちの　すばこなんじゃ」
「はち！はちをかってるの？こわくないの？」
「へいきさあ。はちはさしたりせんよ。わしの　ともだちじゃ。ニホンミツバチといってな。おとなしくて、はたらきもののはちなんじゃよ」
「へえ！」

まいにち　けんたは　としぞうの　ところに　あそびにいく。
「みつばちは　みんな　おんなのこなんじゃよ。きまぐれでな、きにいらんことがあると　にげちまう。だから、ときどき　すばこのなかを　そうじしたり　えさを　あげたりするんじゃ」
「なんびきくらい　いるの？」
「そうじゃのう、１まんびき　くらいかの」
「すごーい！」

「とうさん、ぼく　ともだち　できたよ！としぞうが、くわがた　いっぱいいるところ、おしえてくれるって！」
「よかったなあ」
「とうさんも　いっしょに　むしとりいこうよ」
「うーん、そうだなあ」