ミツバチの童話と絵本のコンクール

みつばちのチチ

受賞まうのすけ 様(北海道)

自分の助けたクマが、一本杉の巣を
襲ったなんて 他のみつばちに知られたらと
思うと チチは不安でした。
「ああ、やっぱり助けるんじゃなかった。クマなんて……」
チチはふらふらと森の中を飛んでゆきます。
すると……
「うぉぉん わああん」
昨日と同じ泣き声がきこえます。
チチが声のする方へ近づいてみると、
鼻をまっ赤にはらした あのクマが
川のほとりで 泣いていました。
チチはクマに つめよりました。
「どうして一本杉の巣を襲ったんだい!?」

クマは涙ながらに 言いました。
「ちがうよ、襲ったんじゃないんだ。
そりゃあ ハチミツは大好物だし ちょっと
いただけたらなって 思ったけど……
いやいや ちがうんだ。本当に襲ったんじゃないよ。
ボクは昨日 君にお礼をすると言ったろう?
だから 君が昔の仲間とまた一緒に遊べるようにして あげたかったんだ。
それで巣に行って、みつばちたちにお願いしようとしたんだよ……」

  • 鏡野便り:山田養蜂場公式Blog
  • みつばち広場
  • 店舗案内
  • 法人様お取引窓口
  • みつばち農園