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ミツバチの童話と絵本のコンクール

みつばちのチチ

受賞まうのすけ 様(北海道)

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『みつばちのチチ』

森の中では みつばちたちが せっせと花の蜜を あつめていました。
忙しそうに 汗をかきながら 
それでも みつばちたちは楽しそうです。
でも チチは 巣から はなれて一人で暮らしていました。
食べものも 花の蜜も 自分のぶんだけ 集めればいいので 気楽でした。

ある日のこと、 森の奥から
大きな泣き声がきこえます。
チチが とおくから こっそり 見てみると、
大きな黒いクマが わんわん 泣いています。
どうやら 足に棘 (いばら) がからまって
ケガをしたようなのです。
「わああん うおおん」
棘は足をしめつけ、 クマの不器用な指では
はずせそうに ありません。
チチは知らんぷりを しようとしましたが、 クマの泣き声が あんまりうるさいので
これでは昼寝もできません。 
とうとう チチは クマを助けることにしました。
「もう泣くなよ。大きいくせになんだよ こんな棘」

チチはトゲの刺し傷によく効く薬草をつんできて クマの足にぬり、
葉っぱでしっぷをしてあげました。

「ありがとう、 はちさん ありがとう」
クマがお礼を言うと、 チチはなんだかてれくさくなって帰ろうとしました。
けれどクマは後からついてきます。
「もう傷の手当てはすんだのだから家にお帰りよ」
「でも ボク もう少し君といたいんだ」
クマはチチに話しかけます。
「どうして君は一人でいるの?さびしくないの?」
「一人のほうが気楽でいいさ」
「でも一人じゃおにごっこもできないよ。たいくつじゃないの?」
「蜜や花粉をあつめたり、 することは山ほどあるさ」
「ふうん…でもボクは友達がいたほうがいいけどな」
クマはしゃべりながらどこまでもついてきます。

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