健康食品、化粧品、はちみつ・自然食品の山田養蜂場。「ひとりの人の健康」のために大切な自然からの贈り物をお届けいたします。
画家は船をのんびりと走らせて城にもどってきました。
城にはいろうとすると、どやどやと大勢の兵隊たちが城からでていくところでした。
「なにごとです?」シンは先頭の兵隊にききました。
「ミツバチを殺しにいくのだ」と兵隊はいいました。「王様の命令だ」
シンはびっくりしました。ミツバチを殺す?王様はきでもくるったのだろうか。
画家は大きく両手を広げ、兵隊たちの前に立ちました。
「お待ちください。あなたがたは罪のないミツバチを殺しにいくというのですか?」
「しかたがない」と先頭の兵隊がいいました。「これは王様の命令なのだ」
「たとえ王様の命令といえど、おかしいとは思わないのですか?」
先頭の兵隊はめんどうくさくなったようでした。いきなり画家にやりを向けました。
「これは王様の判断だ。
われわれはとにかくミツバチめを殺しにいけばいいのだ。そこをどいてもらおう」
「どきません」シンはぐっと兵隊をにらみました。
「わたしはミツバチを愛しています。
このようなおろかな行動を見逃すわけにはいきません」
「たかがミツバチではないか」と兵隊。
「なぜそのようなことに命をなげだすことができるのだ」
「たかがミツバチ」シンはゆっくりとくりかえしました。
「それはミツバチが小さい存在だからですか?
わたしはこの星のような小さい星をいくつもみてきました」
兵隊はだまってしまいました。
「みな心やさしい人々が住んでいましたよ」とシン。
兵隊たちはこまりはててしまったようすでした。
「少し時間をください」とシン。「わたしが王様に会って、その理由をきいてきます」
「うむ、それならばわれわれも命令違反ではない。ではすこしまつとしよう」
もともと命令に不服だった兵隊たちは、ホッとしたようすでその場にすわりこみました。
シンは城にはいり、王様のところにいそぎました。