健康食品、化粧品、はちみつ・自然食品の山田養蜂場。「ひとりの人の健康」のために大切な自然からの贈り物をお届けいたします。
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ケムリンさんは うすい ドレスを
ひるがえしながら、
みつごの きの あいだを とびまわりました。
すると ゆらゆらと えだが ゆれ、
すこしずつ こんがらがった けんかは
おわりに なりました。
みつごのきの あいだに、
きもちの いい かぜが ふきぬけ、
おひさまの ひかりが さしはじめました。
「ありがと、ケムリンさん。」
キスゲのはなたちは
ほっと したように いいました。
よるに なると、ケムリンさんは
せいたかのっぽの
きの うえに ゆったりと すわっています。
ケムリンさんの いちばん たのしい じかんです。
もりに すむ こどもたちの ゆめが
ふうせんのように のぼってくるのです。
それを みて、ケムリンさんは
いっしょに わらったり、
いっしょに ないたり、
そうそうって、うなずいたり……。
でも、ときどき
こわい ゆめが のぼってきます。
くるしそうな なきごえも いっしょです。
ケムリンさんは ぷーっと
いきを ふきかけて
ふうせんを ふきとばして、
かわりに こもりうたを うたってあげます。
すると なきごえは ぴたりっと とまり、
かわいい ねいきが きこえてきます。
なつの おわりごろに なると、
こんな こえが きこえてきます。
「ケムリンさん、ことしも おてんき、おねがいね。」
あっちからも、こっちからも……。
「ええ、まかせてよ。」
ケムリンさんは つぶやきます。
そう、
もうじき もりの ダンスパーティーの よるが
やってくるのです。
いちねんに いちどの、
みんなが たのしみに している パーティーです。
あめだけは ごめんです。