健康食品、化粧品、はちみつ・自然食品の山田養蜂場。「ひとりの人の健康」のために大切な自然からの贈り物をお届けいたします。
あるお花ばたけに、ハニーというミツバチがおりました。
ハニーはまいにち、みつをあつめに、お花ばたけにいくのでした。
ある日、花のちかくにハニーがいくと、花たちが、きそいあいはじめました。
「ぼくが一ばんおいしいよ。」
あっちでも、
「いや、ぼくのみつがさいこうだよ。」
と、いいあらそってばかりです。
ハニーはまよいました。どの花も、『ぼくが一ばんだよ。』と、いいあうので、どの花にとまってよいのかわかりません。
ハニーは、こまってしまいました。
お花ばたけのうえを、ぐるぐるとびまわっているうちに、くらくなってきました。
「もうかえらないと。」
と、ハニーは、いいました。
「みんながしんぱいしているだろう。」とおもいながら、かえっていきました。
つぎの日です。ハニーは、きのうとおなじお花ばたけにいきました。
ハニーがくると、花たちは、また、きそいあうではありませんか。
「ぼくが一ばんおいしいよ。」
「いや、ぼくのみつがさいこうだよ。」
そこで、ハニーはいいました。
「きそいあうばかりじゃなくて、なかよくしたら?」
「それならきみが、のんでためしてみてよ。」
「えっ!ぼくぅ?」
ハニーは、おどろいたこえで、いいました。
「そうだよ、きみが一ばんをきめてよ。」
「わかったよ。」
と、ハニーは、へんじをしました。
「ごくごく おいしい。」
「ごくごく これもおいしい。」
とうとうハニーは、ぜんぶの花のみつをのみました。
「あーおいしかった。」
「だれのみつが一ばんおいしかった?」
花たちは、いっせいにききました。
「みんなおいしかったよ。」
「えっ、ほんと?」
「ほんとだよ。みんなあじがちがってて、みんなおいしかったよ。」
ハニーは、花たちのうえをとびまわって、おれいをいいました。
「みんなおいしいみつをありがとう。」
「こちらこそありがとう。みんなちがうけど、みんなおいしいっておしえてくれて。」
花たちは、うれしそうにゆれました。
いそがしそうに、花から花へとびまわっているハチをみたら、それはハニーです。