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ミツバチの童話と絵本のコンクール

みつばちとかけっこ

受賞大洞 日音 様(東京都)

 もうすぐ運動会。わたしは、気がおもい。なぜならば、わたしは足がおそいからだ。クラスたいこうリレーでは、わたしのクラスはいつも、わたしのせいでビリだ。運動会のじきになると、みんながわたしをからかう。
「おい、またビリか。おかげでたすかるよ。どんなに僕たちが遅くても、君が後ろにいてくれるから。」
でも、からかうのはほかのチームの人たちだけだ。同じチームの人は、かばってくれる。
「何言っているの。ひおりんだって、がんばっているのよ。」
 夕方、わたしは、ためいきをつきながら走るれんしゅうをしていた。すると、みつばちがとんできた。みつばちは、たくさんいた。
「ブーンブーン」
「うわあ。みつばちだ!」
わたしは、こわくなってにげた。どこまでもにげた。一生けんめいにげた。でも、まだみつばちは、おいかけてくる。
「あっ。わたし、速く走れてる!」
走りながらわたしは思った。
「運動会の時に、またみつばちがわたしをスタートからゴールまで、おいかけてくれたらいいのに。」
わたしは、思わず、口に出して言った。そしてふりかえると、いつの間にか、みつばちはいなくなっていた。


 ついに、今日は、運動会。楽しみなような気がおもいようなふくざつな気もちだ。
 楽しみだった玉入れもおわり、だんだんクラスたいこうリレーが近づいてきた。
 ドキドキ。ドキドキ。ドキドキ。ドキドキ。
 いよいよ、リレーがはじまった。
「ひなりん、速く。」
「ゆいちゃん、がんばれー!。」
「行け!行け! まこっちゃーん。」
一ばん目の人がスタートした。ドキドキ。ドキドキ。だんだんじゅんばんが近づいてくる。ぬかれたらどうしよう。こけたらどうしよう。

 ついにわたしのばんだ。
「としくん、いけー!」
「ひおりん、走れ!」
「えいこちゃんぬかせー」
前に走ってるのはとしくん、後ろはえいこちゃん。バトンをわたされた時、いっしゅん、頭の中が真っ白になった。ふいに
「ブーンブーン。」
という音がした。……あの音は、みつばち!。あわててうしろを見てみたら、みつばちがたくさん。
「うわあ。またみつばちだ!にげろー。」
わたしは、いそいでにげた。一生けんめい走った。いつの間にか、わたしのことをあまく見ておそく走っていたとしくんをおいこしていた。まわりがザワザワしている。みんなびっくりしているようだ。
バトンをわたしてれつにもどると、みつばちもきえていた。わたしのクラスは、はじめてリレーでかった。みんなで大よろこびした。
リレーの後、みんなが私のところに集まった。シーンとなった。まず口をひらいたのは、ひなりんだった。
「どうして、あんなに速く走れたの。」
 わたしは、
「みつばちにおいかけられたの。」
と言った。みんなが
「えっ。みつばちいた?ぜんぜん気がつかなかったよ。」
「でも、よかったね。」

 運動会がおわった。
ぶらぶらあるいていると、みつばちがあらわれた。もうなれたから、こわくなかった。みつばちたちは何かをつたえようとしているようだ。
「ブーンブーン」
みつばちは、三れつになってリレーのようなことをしはじめた。
「あっ。」
わたしは、きゅうにみつばちが、つたえようとしたことが、分かった。
「リレーのこと?」
そうだったらしい。みつばちは、うごきはじめた。もしかして、前、おいかけて来たみつばちも、運動会の時においかけて来たみつばちも、このみつばちたち!?じーっと見ていると、みつばちがついておいでと言ってる気がしてきた。ちょっとついて行ってみよう。

 みつばちたちが、むかったところは、小さな野原だった。その野原のまん中に、小さな小さな木があった。
木の中には、……はちみつ!
これって、リレーでがんばったごほうび?
おそるおそるなめてみた。あまい。すごくあまい。
「おいしい。ありがとう。」
わたしは、みつばちににっこりわらった。みつばちたちもうれしそうにわたしのまわりをとんでいた。
わたしはみつばちに、だれだってがんばったら何でもできるんだ。ということを教えてもらった気がした。
「これからは、どんなこともあきらめずにがんばるね。」
わたしは、みつばちにやくそくした。

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