ミツバチの絵本コンクール

飛べないミツバチ

入選豊島 叶望 様(小学3年生/兵庫県)

@
ボクはミツバチのみっちー。みんなと違って全然飛べないんだ。高い木の上から飛ぼうとすると、下に落ちそうで怖いんだ。

A
そんなボクを見て、他のみんなに
「なんで飛べないんだあ。ハチミツも集められないなんて。ミツバチじゃないみたい」
といつも言われているんだ。ボクも飛びたいなあと、いつも思っている。僕は毎日悲しかったんだ。

B
そんなある日、僕たちの巣を見に来た人間の女の子が、話しかけてくれたんだ。
「ねえミツバチさん、どうして飛ばないの。けがでもしているの」

C
ボクは、
「ううん。落ちそうで怖いんだよ」

D
すると女の子が、
「へえそうなんだあ。ケガじゃなくてよかった。私の名前はのぞみ。あなたのお名前は」
「ぼくの名前はみっちーだよ」
名前を聞くとのぞみちゃんは、手を振って帰っていきました。

E
次の日も、のぞみちゃんがやって来て、またボクに話しかけました。
「ねえみっちー、私ね、鉄棒のだるま回りが、怖くてずっと出来ないの。でも、ここの公園で毎日練習してるんだ」

F
ぼくは、それでのぞみちゃんが毎日来るんだ。と思いました。

G
次の日も次の日も、のぞみちゃんはやって来ました。ぼくは、のぞみちゃんが練習しているのを、毎日応援して見ていました。

H
ある日、鉄棒から落ちて、ケガをして血を出しているのぞみちゃんを見ました。ぼくは、ドキドキして、とても心配になりました。でも、のぞみちゃんは、すぐに起き上がって練習を続けました。

I
その日も、のぞみちゃんがぼくに
「さようなら。みっちー明日も会おうね」
と言ってくれました。気が付くとぼくは、
「僕も飛ぶのがんばるよ」
と言っていました。ぼくは、それから日が沈むまで、飛ぶ練習を続けました。

J
次の日ものぞみちゃんは公園に来ました。
のぞみちゃんは、勇気をだして、体を思いっきりふって、両手をはなして太ももをつかみました。

K
ボクは羽を大きく開けて、応援しました。その瞬間、のぞみちゃんがだるま回りに成功しました。

L
その時、ボクも一緒に羽を広げて空高く飛んでいました。

M
のぞみちゃんは、鉄棒に上がったまま、ボクを見て
「すごいみっちー。飛んでる。飛んでるよ」
と、ニコニコ笑顔でさけんでくれました。
「のぞみちゃんのおかげだよ。のぞみちゃんありがとう」

N
日が暮れるまで、鉄棒をするのぞみちゃんの周りをボクは飛び回りました。

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