ようこそ ゲスト
小中大
ごあいさつ
創業の精神・企業理念
事業内容
会社概要
私たちの取組み
みつばち文庫
ミツバチの童話と絵本のコンクール
エコスクール
みつばち教室
文化セミナー
植樹活動
ネパール植樹活動
内モンゴル植樹活動
子どもたちの子どもたちの子どもたちのために。
環境への取り組み
風力発電システム
ソーラーシステム
みつばち牧場

新着情報
採用情報
お問い合わせ
ショッピング
みつばち広場

当サイトはTRUSTeプライバシープログラムのライセンシーです。

みつばちの童話と絵本のコンクール


「だじゃれ使い師」 一般の部 佳作 五月 たぬき (兵庫県)


 ちょっとだけ目を開けてみた。すごく暗い。なんだかポトポト言う音が聞こえる。動こうとしても動けない。体が言うことをきかないんだ。五郎が僕のほうを向いているのが見えた。両手で何かを広げて持っている。ああ、あれは超能力の風呂敷。どうするんだろうと思ってると、なんと五郎はそれを僕の体にかけた。え、なんで?どうするつもりだ?そして僕は、五郎が今ものすごくお腹がすいているということと、ぼくのあだなが「五味繁太」を略して「ごはん」と呼ばれてたことがあったことに気がついた。
 まさか、僕をご飯に変えて食べる気?やめてくれ、食べられたくないよ。助けてよ、 五郎。逃げ出したいのに逃げ出せない。前、みんなで遊びに行こうって待ち合わせて、めずらしく仲間に入ってきた五郎にだけ違う待ち合わせ場所を教えてそのままにしておいたこととかあったよな、あのときこいつ、一人でどのくらい待ってたんだろう?五郎はおとなしくて何にも言わないから、もしかしたらもっと一杯ひどいことしてるかもしれない。ごめんよ、五郎。もう意地悪しないから許してよ、食べないで!でもその言葉も口に出せないまま。また意識が遠くなっていった。


 もう一度気がつくと(まだ食べられてなかった!)、五郎は穴のすみっこで体育すわりしたまま眠っていた。いつの間にか蜜蜂が一匹、穴の中に入ってきてブンブンと飛んでいる。それで五郎も気がついて、僕を見ると
「あ……大丈夫だった?急に降ってきたんだ、雨。もう止んだけど。そのとき意味ないかもしれないけど、風呂敷、一応……」だから風呂敷をかけてくれたんだ。自分はぬれるのに。
「有難う、五郎。僕を食べないでくれて。」と言うと、きょとんとした顔で
「なんで?五味君。友達なのに……」
これ以上、説明するのはやめておこう。五郎は蜜蜂を見て
「僕が出した奴かな?ここを巣だと……思ってるのかな?」
「蜂か。蜂といえば、ミツバチじゃないけど今日健ちゃんたちヘボ追いにいくって言ってて、ついて来たけりゃきてもいいぜ、って言ってたんだけど……変なお使いには出されるし、こんな穴には落ちちゃうし。あああ、ここから出られるんだろうか?」
また涙が出そうになった。
「ヘボかあ……もしかしたら間違ってるかもしれないけど、ヘボって、本当はクロスズメバチって言うらしくて……」
五郎は変なことを知ってる。
「でも土の中に巣を作るから地蜂っていう言い方もあるんだって。」
「ふーん。」
別に蜂の名前なんかどうでもいいや、と僕はうわの空で聞いていた。
「五味君、マジックペン持ってるよね。もしそれで残った植木鉢に字を書いたら、字のついた鉢で『地蜂』が出せると思う。」
「ふーん。」それを食べるのか?
「こいつをはなしたら、きっとここを巣だと思い込んでエサを持って帰ってくるよね。それをもしヘボ追いしてる健ちゃんたちが追いかけてきたとしたら……」
 見つけてもらえる!僕は五郎を見直した。


 僕たちは祈るようにして地蜂を送り出した。結果的に言うと、五郎の作戦は大当たりで、僕達を見つけた健ちゃんが助けを呼んでくれた。五郎には大感謝、なにしろ僕は地蜂を出すため植木鉢に書く文字を、五郎のことを思って「ともだち」にしたくらい……、だったのに最後の最後にやられてしまった。
 五郎は遠くに健ちゃんたちの声がし始めたときに、なぜか急に地面に線を書き始めた。のぞいてみると、縦四本横四本で升目が九つできていた。何してるの?と聞いたら、いやあ別に…… とか言ってたけど、 こいつは自分の分だけちゃっかり用意してたのだ。僕たちが叫び声をあげて事情を説明する前に、慣れない健ちゃんたちはずいぶん大きいヘボの巣だなあ、と不思議がりもせずにいきなり穴の中に煙幕を投げ込んできた。おかげで僕はひどい目にあってしばらくせきと涙が止まらなかったけど、五郎は「枡が九でマスク」でガスマスクを出してたので、どうってことなかった、ってわけ。
 まあ、いいか。今度はおばあちゃんは家を整理して徳利だとかお猪口ちょこだとかいらなくなったからうちにくれるんだって。お猪口をちょっともらっておいて、水をくんで冷凍庫にいれておこう。そして五郎を呼んでこういうんだ。五郎、だじゃれ使いの能力のことはみんなに黙っておくから、猪口を冷凍したのから、チョコレイトーを出してよ、って。ちょっと苦しいかな?




前のページへ ←
トップへ

フリーダイヤルでもご注文・お問い合せを承ります。詳しくはこちらをクリック
TRUST-e 山田養蜂場WebサイトはTRUSTeのライセンシーです。
山田養蜂場Webサイトでは個人情報保護のため、SSL暗号化通信を採用しております。
JADMA 山田養蜂場は、(社)日本通信販売協会の会員です。
株式会社山田養蜂場(岡山県鏡野町) Copyright(C)2008 Yamada Bee Farm All Rights Reserved.