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みつばちの童話と絵本のコンクール


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Picture11

夕食の会がはじまりました。
りっぱな衣装にきかざった人々が王様のまわりにすわりました。
長いテーブルにならんだごちそうは、どれもこれも大変に手のこんだ料理ばかり。
しかしシンはたのしい気分になれませんでした。
それにじつは、真正面にすわっている魔女が、どうにもきになっていました。
ほんとうにそっくりだ。でもさっきの魔女じゃない。なんどもそう思いました。

「そなたはミツバチにくわしい」と王様。「前から興味があったのか?」
「いえ、それほどでもありません」とシン。
「巣箱の近くでねころび、ハチミツ職人となのる人からはなしをきいたことがあるのです」
「なるほど」王様は少年のように目をかがやかせました。「話はおもしろかったかな?」
「それはもう。その人は春になると南のはしから出発し、花を追って北にいくのです」
「ほう。巣箱を持って移動するのか?」
「はい。働きバチが花に不自由しないように、荷車に巣箱をつんで旅をするのです」
「ふうむ」と王様。「巣箱のまわりのけしきがかわっても、まよわないのか?」
「ちゃんともどってきます」とシン。
「入口で羽をふるわせて、においをだして、巣箱を教える働きバチもいるのです」
「ほほう。たいしたものだ」
「しかも働きバチは、花がさいているところを仲間に教えるそうです」

「仲間に教える?どうやって?」
「ダンスをして教えるとか」
「ダンス!こりゃたまげた。ミツバチを飼っている男がそういったのか?」
「はい」とシン。「ハチミツ職人はミツバチをこよなく愛していました」
「ふうむ、ハチミツ職人か。さまざまな仕事があるものよ」
王様はためいきをつきました。
「わしとて草の上にねころび、そのようなはなしをきいてみたいと思うことがある」
「ぜひやってください」
「そうはいかん。わしのような身分は、それができん」
「王様、それはちがいます」とシン。「身分が王様をとめるというのですか?」
王様はおどろいてシンをみました。
王様にむかって「それはちがいます」とはっきりいった人はいませんでした。
けれどよく考えてみると、画家のいうとおりなのでした。

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