【ご講演内容】
貧困のため、18歳で海兵隊に入隊し、19歳でベトナムの戦場に向かったネルソン氏。隊では、他の兵士と同様、自国の勝利のために人を殺すことに誇りを持つよう教育され、海兵隊で「疑問を持つことなく命令に従うこと」そして徹底的に「殺すこと」を仕込まれ、ベトナム戦争の最前線で戦闘に加わりました。
ところが、戦闘中、敵を捜して防空壕に入ったところで、若いベトナム人女性の出産、命が世に誕生する光景を目の当たりにし、戦線から離れることを決意。
ベトナムからの帰国後、戦争後遺症に悩まされ、家族に見放されたネルソン氏は、ある日、かつての高校の同級生で、教師となった友人から、小学校で子どもたちに戦争の話をしてもらいたいと声をかけられます。依頼された学校での講演が終わりに近づいたころ、小学校4年生の一人の少女に、尋ねられます。
「ミスターネルソン、あなたは人を殺しましたか?」
この質問にしばらく答えることができなかったネルソン氏。長い沈黙の後、「イエス」という言葉を絞り出した時、子どもたちが、ネルソン氏をやさしく抱きしめてくれたというエピソードも語られました。
この体験をきっかけに、現在では、日米両国で精力的に講演活動を行い、戦争の悲惨さ、平和の尊さを訴え続けていらっしゃいます。
講演会では、生い立ちからベトナムでの戦争体験、帰国後に味わった後遺症の苦しみから、現在行っている平和活動までお話され、戦争体験者だからこそ、語ることが出来る平和への想いを強く訴えられました。「平和は、国連や世界のどこかの国がつくるわけではありません。一人ひとりの心から生まれてくるものです」と講演の最後を締めくくられました。
|