ミツバチの童話と絵本のコンクール

ちいさなライオン

受賞林 あや子 様(東京都)

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『ちいさなライオン』

花うりのおばあさんの畑は、
春・夏・秋・冬いつも きれいな花で いっぱい。

おかげで おばあさんのみつばちのすばこにも
一年中 おいしいはちみつがいっぱいです。

ある朝
いつものようにおばあさんが 畑の手入れを
していると なにやら足もとで クンクンと動くものがいます。

よくみると 両の手のひらにすっぽり
おさまりそうな ちいさな ライオンです。

「あらまあ。  めずらしい お客さんだこと。」

そういって おばあさんが抱きあげると
朝つゆにでも ぬれて こごえたのでしょうか。

ライオンは ぶるぶる ふるえています。

おばあさんは いそいで 家へつれてかえり
はちみつ入りの ミルクを あたためてやりました。

ごく。 ごく。 ごく。

さすがに ちいさくてもライオンです。

あっという間に ミルクのびんも
はちみつのびんも空っぽにしてしまいました。

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